

ConoHa教室 Hello VPS ~WordPress公開までの道~ 6時間目 phpMyAdminを使ってみよう
WordPressに必要なWebサーバー、DBサーバー、PHPのインストールが一通り出来ました。
今回は必ずインストールしなければいけないというものではありませんが、データベースを管理するのに
便利な「phpMyAdmin」について紹介したいと思います。
- 今回はデータベースの管理に便利なphpMyAdminをインストールしてみるよ。このはちゃんは黒い画面はまだやっぱり苦手かな?
- んん~、出来れば触りたくないかなぁ・・・
- この間データベースの管理は黒い画面上でmysqlコマンドを使ってやったけど、phpMyAdminを使えば黒い画面以外で操作出来るようになるよ!
- えっ!?嬉しい!早くインストールしよっ!!
- ※インストールするOSやソフトウェアのバージョン等により操作方法は異なるため、ご運用にあわせてご参考にしてください。
- ※既に別のソフトウェアをインストールやVPS内で設定済みの項目がある場合、影響を及ぼす恐れがありますのでご注意ください。
目次
1:phpMyAdminとは
WordPressに必要なアプリケーションとして、MariaDBというDBサーバーをインストールしました。MariaDBをインストールすることでデータベースを扱うことが出来るようになり、SSHクライアントソフトでmysqlコマンドを使うとデータベースの管理を行うことが出来ます。
しかし、phpMyAdminをインストールすることで、Webブラウザからデータベースの操作をすることが可能となり、視覚的にも操作が分かりやすいので大変便利です。

2:phpMyAdminのインストール
それでは早速phpMyAdminをインストールしていきましょう!
まずはいつも通りTeratermを使って一般ユーザーでVPSにログイン、[su]コマンドでrootアカウントへ
切り替えましょう。phpMyAdminは前回使えるようにしたremiリポジトリを使用してインストールします。
# yum install --enablerepo=remi,remi-php72 phpMyAdmin

毎度お馴染みの、インストールしていいかどうかの確認がされますので[y]を入力してEnterを押します。

「Complete!」が表示されたらインストール完了です。
デフォルトの状態だと自分のパソコンからアクセスが出来ませんので設定を変更します。あわせてセキュリティの設定もしましょう。
phpMyAdminの設定ファイルは[/etc/httpd/conf.d/]に設置されているので[cd]コマンドで移動します。
# cd /etc/httpd/conf.d/
このディレクトリにあるphpMyAdmin.confが設定ファイルになるので編集します。
ファイルを編集するときはファイルをコピーしておくと安心ですね。
# cp phpMyAdmin.conf phpMyAdmin.conf_copy
それでは[vi]コマンドで設定ファイルを編集してみましょう!
# vi phpMyAdmin.conf

まずは16行目にある「Require local」という文字列を編集します。
「Require local」は他の行にも存在しているので[/Require local]で検索せずに今回は[↓]キーで16行目に移動しましょう。

[Insert]キーもしくは[i]で編集可能な状態にして次のように書き換えます。
Require local → #Require local
Require localの前にコメントアウト[#]を入力します。
これを入力することでRequire localの内容が無効になります。
そして、[Enter]で改行して次の行に次の内容を追記しましょう。
Require all granted

「Require local」はローカル(VPS)からしかアクセスを受け付けませんという意味になるので、これを無効にして、「Require all granted」ですべてのアクセス元からのアクセスを受け付けるようにしました。
次はセキュリティ対策として、アクセスするURLを変更します。
デフォルトの状態だと「http://<VPSのIPアドレス>/phpmyadmin」がログイン画面になるので簡単に推測されてしまい、不正アクセスの危険性があります。これを防ぐため今度は8行目と9行目を無効の状態にします。次のように先頭に[#]をつけることで無効にします。
8行目 #Alias /phpMyAdmin /usr/share/phpMyAdmin
9行目 #Alias /phpmyadmin /usr/share/phpMyAdmin
その後、9行目の下に行を追加(改行)して次のように追記します。
Alias /phpMyAdminConoHa /usr/share/phpMyAdmin

このように変更するとログイン画面のURLは
http://<VPSのIPアドレス>/phpMyAdminConoHa
でアクセスできるようになります。
- ※今回はわかりやすいようphpMyAdminConoHaとしましたが実際にはjaMdu186NHhUのような意味のない複雑な文字列にすることをオススメします。
次に暗号化されていない通信でのアクセスを出来ないようにします。
14行目に次の内容を追記します。
SSLRequireSSL

この追記でhttp://で始まるURLでphpMyAdminへアクセスすることが出来なくなります。
これで設定ファイルの編集は完了なので[esc]を押して[:wq]で終了します。
次に暗号化された通信https://でアクセスできるようにします。通信を暗号化することでログインする際の
ユーザー名、パスワードを不正に奪取されることを防ぎます。
暗号化するためApacheの拡張機能として[mod_ssl]をインストールします。
# yum install mod_ssl
こちらも途中でインストールしていいかの確認で止まりますので[y]を入力してEnterを押します。
[Complete!]が表示されれば完了です。
最後に設定を有効にするためhttpdを再起動します。
# systemctl restart httpd
これでphpMyAdminが使えるようになりましたので、Webブラウザでアクセスしてみましょう!
URLは次のようになります。
https://<VPSのIPアドレス>/phpMyAdminConoHa

phpMyAdminの画面ではなく、上のような警告のメッセージが表示されると思います。
これはインストールしたSSLが正式なSSL証明書発行機関で発行したSSL証明書ではない場合に表示される警告です。
今回はGoogle Chromeでアクセスした画像になりますが、「この接続ではプライバシーが保護されません」と表示されるものの、暗号化された通信は出来ているので安心してください。
Google Chromeの場合は「詳細設定」をクリックして「~~にアクセス(安全ではありません)」を
クリックすると先へ進めます。


この画面が表示されれば成功です!
ログインのユーザー名、パスワードはMariaDBのユーザー名、パスワードになります。
ログインを試してみましょう。

この画面がphpMyAdminのダッシュボードの画面です。ここから各メニューを選択してデータベースの管理ができます。phpMyAdminではデータベースのインポート、エクスポートが出来るのでサーバーの移行をする際にも便利なアプリケーションになります。
今回はここまでになります。いつものようにVPSはシャットダウンしましょう。
# shutdown -h now
- インストールは簡単だったけど、設定の変更が多くて大変だったなぁ・・・
- インストールが簡単だと思えるようになったなんて、このはちゃん成長してるね!
- そ、そうかな!?よーし、次も何でもこーいっ!
- その調子!次は今回SSL証明書の件でエラーになっちゃったから、正式な発行機関のSSL証明書をインストールしてみようかな。