ご利用ガイド ロードバランサーを使う
目次
ConoHaのロードバランサーは、VPSに対してトラフィックを振り分ける機能を提供します。負荷分散を行ったり、冗長構成のシステムを作ることができます。パケット転送方法はDSR方式です。VPSからクライアントへ直接パケットを転送する必要があるため、VPS(OS)側にも設定が必要です。最後に設定例をご紹介しています
ヘルスモニタリストの作成方法
ヘルスモニタとは、ロードバランサーから振り分け先のサーバーに対し、どのようにヘルスチェック(死活監視)するかを定義するものです。ConoHaのロードバランサーはHTTP、TCP、PINGの3つのプロトコルから選択することができます。負荷分散するサービスに合わせてプロトコルを選択してください。
[1] メニューから「ネットワーク」を選択します。

[2] 下記のヘルスモニタリストの部分(1)をクリックし、右側のアイコン(2)をクリックします。

[3] +をクリックすると新規にヘルスモニタを追加できます。プロトコル、リージョンなどを選んで「保存」をクリックして下さい。

[4] ヘルスモニタが作成されました。

ロードバランサーの作成方法
次にロードバランサーを作成します。
[1] ロードバランサーの右側にある「追加」をクリックします。

[2] リージョンを選択して「追加」をクリックします。

[3] ロードバランサーが追加されました(ロードバランサーのIPアドレスは、環境やリージョンによって変わります)。IPアドレスの部分をクリックすると、ロードバランサーの詳細情報が表示されます。

バランシング先の設定方法
[1] バランシングはTCPポート毎に設定するため、まずバランシング元ポートを選択します。

[2] 次にバランシングのサーバーを設定します。以下のアイコンをクリックします。

[3] 「バランシング方法」「ヘルスモニタ」をそれぞれ選択して、バランシング先IPアドレスを追加します。バランシング方法は以下の通りとなっています。
- ラウンドロビン: 各サーバーに均等に振り分ける
- リーストコネクション: 最も接続数の少ないサーバーに振り分ける
設定したら「保存」をクリックします。

[4] バランシング先の設定が完了しました。

VPS側の設定方法
ロードバランサーのパケット転送方法はDSR方式です。VPSからクライアントへ直接パケットを転送する必要があり、ネットワークの設定を変更する必要があります。ここではCentOS6.6を例に、設定方法をご説明します。
ループバックインターフェイスを追加する方法とiptablesの設定を行う方法の二つがあります。
ループバックインターフェイスの設定方法
[1-1] ループバックインターフェイスの設定ファイルを編集します。
vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-lo:0
ファイルの内容は以下のようになります。
DEVICE=lo:0
IPADDR=[ロードバランサーのバーチャルIPアドレス]
NETMASK=255.255.255.255
ONBOOT=yes
[1-2] ネットワークサービスをリスタートして、設定を反映します。
service network restart
iptablesでの設定方法
[1] 以下のコマンドを実行します。
iptables -t nat -A PREROUTING -d [ロードバランサーのバーチャルIPアドレス] -j REDIRECT
設定を保存する場合は/etc/sysconfig/iptablesに設定を記述します。
[1-2] CentOS7の場合
CentOS7はfirewalldとNetworkManagerによる管理のため、iptablesでは設定ができません。以下の手順を参考にしてください。
# httpサービスをfirewalldに追加(iptablesでポート80を開けるのと同じです)
firewall-cmd --add-service http
# eth0にロードバランサーのIPアドレスをエイリアスとして追加
nmcli c mod eth0 +ipv4.addresses "[ロードバランサーのバーチャルIPアドレス]/32"
# ネットワークインターフェイスをリスタートして設定を反映
nmcli c down eth0; nmcli c up eth0
[2] 正常にアクセスできることを確認する
ロードバランサーのバーチャルIPアドレスに対してアクセスし、正常に負荷分散されることを確認してください。
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